【実録】大家さん!!だまされとるばい!?

2017/08/05

今回は、弊社に本当にご相談いただいた内容のご紹介です。

不動産投資家たる不動産オーナーにとって不動産管理会社は大切なパートナーです。しかし不動産管理会社の選択を間違うと不動産収益の悪化をまねき大切な資産価値を低下させてしまい、不動産投資家として致命的な失敗をしてしまう事があります。

目次

1.相談内容

今回のご相談者M(仮名)さんは東京都在住の不動産投資家の方で福岡市内に不動産を所有の方です。

今回の相談者

  Mさん(仮名)55歳

  東京都 在住

  投資用物件として、福岡県に賃貸マンション1棟を30年前に購入

  不動産管理は購入当初より地元不動産管理会社に依頼

2.現在の不動産管理会社に依頼するまでの経緯

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その当時は、地方への事業用資産の借り換え特例があり税金面で優遇されていた事と、福岡県の不動産価格は都心と比べ安価だったため、税金対策というメリットもあり都心の物件を売却後に福岡市内の投資物件を購入されたようです。

Mさんは、不動産オーナーとして良く気が付きマメな方ですが、東京都と福岡県ですのでそう頻繁に行き来できる距離ではない為、自分で管理する事は難しい状況でした。

当時本物件購入の際の地場大手の不動産仲介会社がマンション管理業もやっていたので、地元不動産管理会社に管理を全て任せ約30年経過していました。

3.トラブル内容

不動産管理を委託していると、トラブルはつきものですが、営業マンのフォローであったり、不動産管理会社との人間関係の部分で大抵は解消されます。

しかし今回のトラブル内容はMさんを完全に裏切ってしまう事を管理会社がやってしまいました。
内容は、次のようなものになります。

3-1.空室を無断で賃貸に【幽霊貸し】

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Mさんが不動産管理会社に何も伝えず現地に行ってみると。とんでもない事が・・・。

担当者から「退去後に空室になりました」と伝えられていたお部屋の状況を確認してみると、お部屋にまだ入居者が。
泥棒かと思い担当者に問い合わせてみると連絡のミスとの回答。

不動産管理会社から送られてくる毎月の家賃送金明細には空室と記載してあり、そのお部屋の家賃の入金はありませんでした。管理会社がMさんの所在が遠方のため現地を確認できないという事情をいいことに、Mさんに内緒で空室の物件を賃貸し金銭を授受していた可能があります。

管理会社が不動産オーナーに内緒で賃貸し家賃を受領する。
これを私は【幽霊貸し】と名付けてみました。

3-2.毎月イベントのように行われる共有部の電球交換

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管理会社は管理業務として共有部(廊下等)の電球が切れると新しい電球に交換します。
Mさんは、管理会社から毎月届く電球交換の請求書をみて、こんなに電球は切れるものか?と疑問に思い、担当者に電球交換後の写真の開示請求をしてみると、翌月から電球交換の請求がなくなりました。

電球交換の請求がこなくなったタイミングを考えると電球を交換しなかったにも関わらず、Mさんに請求した可能性があります。

3-3.現地に行く工事内容と全く違った工事がされていた。

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不動産管理会社の担当者に共用部の電気器具を交換してくださいと言われ、Mさんは不動産管理会社の関連会社に工事を発注し無事工事完了の報告を受けました。

しかしMさんが現地にいってみると、工事内容に記載された工事内容とは全く違う、電気器具や工事がされていました。

Mさんが現地確認に来ないことをいい事に適当に工事をしたのでしょうか?
詐欺行為にあたる可能性があります。

4.とうとう不動産管理会社変更を決断!!

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不動産管理にはトラブルはつきものです。
そのトラブルを解消するための不動産管理会社であるものですが、上記トラブルに関してはその範疇を超えて意図的であれば犯罪とも取れる事案です。

このようなことが一つでも起こると、担当者への不信感どころの話ではなく、不動産管理会社の信用性を疑わざるを得ない最悪の状況です。

不動産管理会社の変更など想像すると面倒なことであるかも知れませんが、保有物件について何かあるごとに、管理会社を不審に思いながら日々を送ることの方がつらい、という気持ちからMさんはとうとう管理会社の変更を決断したそうです。

安心感のために不動産管理を委託しているのに、逆に無用な不安まで抱かせるパートナーとなると、最後の決断に至るのは当然でしょう。

5.不動産管理会社を変更する事によってさらに発覚!ずさんな管理!

旧不動産管理会社から管理業務を引き継ぐにあたり、担当者から必要な情報をいただいたり、入居者へ管理者変更のお知らせを行います。引き継ぎ業務を進めるにつれて、ずさんな管理が新たに発覚しました。

5-1.クレームの放置

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入居者に不動産管理会社変更のご挨拶に伺うと、旧不動産管理会社に水漏れ後の補修工事をすると伝えられていたが、半分工事を残したまま約半年間連絡もなく放置状態になっていた。

旧担当者からは引継ぎ時にそう言った話もなく、たまたま入居者から話を聞く機会があり発覚した。

5-2.水道料金の水増し

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入居者と水道局との水道契約ではなく、一括して入居者全員から不動産会社が徴収する方法をとっていた為、実際の水道料金から水増しして入居者に請求していた。

5-3長期間の空室を放置(情報の制限)

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当時空室が2部屋ありました。
空室が埋まらない理由をオーナーは聞かされておらず、賃料値下げだけを担当者から提案されていた。
実際に募集内容を調査してみると、空室情報を幅広く伝えていないことが分かる。
自社で両手仲介(仲介手数料+広告料(AD))受領したい為に「レインズ」には登録せず、他社仲介に物件紹介をNGにしていた事がわかりました。

5-4.契約関係の書類の不備

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マンションに長年住んでいる入居者の方は、更新の時期を迎えます。

【更新とは】
更新時に、家賃の変更であったり条件内容をお互いに確認し、再度賃貸借契約を締結するものです。

引き継いでみると、かなり長年住んでいる方の更新書類もなく、家賃の変更や保険加入の状況があいまいな状況というケースがありました。引き継ぎ時の旧不動産管理会社の担当者も、当時の直接の担当者の所在が分からず、結果分からず終いというお粗末なものでした。



6.不信感を持ちながら30年間不動産管理会社を変更しなかった原因

まだまだ理由はありますが、不動産管理会社変更の引継ぎ業務が困難であり面倒だと思っていたようです。
確かに、長年続けてきた既存の不動産管理会社を変更するのは容易な事ではありません。

ルーティーンの作業とは言え、家賃の振込や水道検針、修繕や工事の際の業者とのやり取り等々、新しくゼロから構築し直すというのは、考えるだけでも億劫になるのは分かります。

また、新しい不動産管理会社をどう選択したらいいのか、その新しい不動産管理会社が果たして良いのか、といった"現状に不満があるのに、新しくパートナーを変えることにも不安がある"ジレンマな状態になってしまいます。

しかし、不動産投資家というのはプロの不動産事業者でないと生き残れません。
面倒くさいと思う事や不動産管理会社の担当者に伝えづらい等の理由で、そのままの不動産経営を続けていくと、資産価値の低下を招き将来不動産投資家として生き残れないでしょう。

7.不動産管理会社変更後、賃料を値下げせずに入居率83%から入居率100%に!!

旧不動産管理会社からは空室の原因は賃料が高いと伝えられていました。
しかし実際に調査してみると、空室の原因は賃料でない可能性が高いと判断。

空室にされていたお部屋の募集にあたり、近隣の競合物件調査やターゲット層を絞り、オリジナル募集図面の作成、情報をオープンにした募集方法を行い、管理会社変更2か月後に入居率100%に改善しました。



8.必要経費を30%圧縮でき収益改善

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管理費、清掃費、エレベータ点検等の費用は不動産運営では必要経費です。
しかし30年間毎月くる請求金額をMさんは疑問に思っていました。

管理会社変更後に必要経費の見直しを相談してみたところ、業者選定や発注方法の見直し行い清掃費、工事費、光熱費等を約30%圧縮きる事ができ収益が改善しました。



9.もう騙されない!見直しを考えたほうが良い不動産管理会社の特徴

マンションやアパートをご所有のオーナーさんの多くは、その管理を不動産管理会社に委託しているのではないでしょうか?専門家に委託すること自体は、効率的ですし安心感を持てますし、間違った選択ではありません。

どういった会社に委託しているか、が大切です。もっと言うと、名の知れた会社であっても担当者によって変わるものですから担当者との信頼関係や何でも言える関係、それと問題解決の実行力、迅速さが大切です。

良い不動産管理会社を見つけることは一様に簡単なことではありませんが、まずは現在の不動産管理会社が以下のような行為が無いか思い返してみて下さい。

他にも、担当者の服装や言葉使いなどから、普段から入居者に対して、オーナーの代わりに接している立場であることを自覚しているのかが判断できます。

10.まとめ(これからの不動産管理会社に求める事)

不動産管理業界は長い間、建物の管理の位置付けだけでした。

これからの同業界は、いわゆる建物の管理だけではなく、不動産価値向上のコンサルティングや品位向上、不動産プロ知識のある不動産営業マンの育成、情報公開などの透明性を追求していくべきと考えます。

そして、不動産オーナーとして不動産投資を勝ち抜く為には、そのような会社の見極めが重要となります。

不動産管理会社を変更するという作業は、大変煩わしい作業を伴ったり、どうしても変更時の混乱がつきものではありますが、一時的なものです。
一時的な不作為によって、長期的な不動産投資の損失を被るのは得策ではありません。
不動産投資で勝ち抜く為には、ご自身の投資物件の運営を新めて見直していかないといけない時期が来ているでしょう。



西村博貴

不動産売買デベロップメント(株)代表取締役 宅地建物取引士 ソニー不動産を退職後、九州不動産業界の透明化を目指し2016年福岡県にて 「不動産売買デベロップメント」を起業。 両手仲介を行わない不動産売買の売却のみ専門に行うサービス「URUFU(売る不動産)」の運営を開始。 趣味は旨いもの探しと読書。